【女性採用】求職者の視点と企業に求められる取り組み

こんにちは!

株式会社カスタマ ナレッジルーム採用 コンサルタントです!

今回は、「女性採用についての求職者の視点と企業に求められる取り組み」についてお話しさせて頂きます!

 

女性活用の活発化

公開データをもとに、企業の女性活用の現状を見ていきましょう。

2016年4月に施行された女性活躍推進法は、2019年5月の改正を経て、さらに浸透度が増しています。厚生労働省のサイト「女性の活躍推進企業データベース」では、各社が取り組み計画や目標を公開しています。行動計画を公表しているのは14,000社以上、そのうち取組状況のデータを公表しているのは11,300社以上に上ります。

国の施策や各社のさまざまな取り組みにより、2018年には50年ぶりに女性全体の就業率が5割を超えました。2019年10月には、生産人口年齢(15~64歳)の女性の就業率が79.2%と10年連続で過去最高を記録しています。

2019年10月時点の労働人口は6,787万人です。ここ数年は増加傾向にあるのですが、少子化の傾向は著しく、このまま進めば2030年には6,000万人を下回ることもあり得ます。

女性人材は、この労働人口の減少を緩める大きな属性の一つです。今後も広がると考えられる女性の採用や活躍に向けた準備と体制強化は、企業の人材確保の必須要素といえるでしょう。

 

女性が求人で着目するポイント

女性は、出産や育児などライフステージの影響を受けやすいです。そのため、就業するかしないか、働くのであればどの企業を選択するかの基準視点が男性とはやや異なります。

入社時点でその状況にない女性も、将来的な出産や育児のステージに入った場合を踏まえて企業選択をする可能性もあるでしょう。女性たちが働きたい、もしくは働けそうと思えるような条件や制度を明確に伝えていくことが大切です。

では、女性が求人情報を見るとき、どのような項目に着目するかを見ていきましょう。

 

①女性の割合(採用&在籍)

女性社員の割合を見て、働きやすさを測る傾向は年々高まっているようです。

女性活躍推進法の施行もあり、組織の女性社員や女性管理職の割合を公表する企業が増えました。女性が極端に少ない職場は、女性にとって働きやすい環境や制度が整いにくいと考えられるでしょう。採用時の男女比より、女性の定着度のほうが働きやすさを如実に物語ります。

 

②勤務時間・日数の柔軟性

専業主婦や子育て中の女性は、正社員/フルタイムの条件で働くことが難しい人が多く、時間に制限がある中で働ける企業を探しています。勤務形態の中に週3日や1日3時間など、時間や日数の選択肢が多く設けるほど対象となる女性は増えるはずです。この点は、週5日フルタイムで入社する女性にとっても、将来の働き方として安心材料となるでしょう。

近年は、仕事よりプライベートを重視する傾向が高まっています。残業が多い、休日出勤がある会社は早い段階で選択肢から除外されるかもしれません。正社員でも週5日×1日8時間に縛られず、柔軟な働き方ができるかどうかを見る求職者が増えています。

 

③職場の雰囲気

職場の雰囲気についても多くの女性が気にするポイントです。仕事内容より人間関係を重視する傾向があります。仕事中の集中力やモチベーションなども、職場の人間関係の影響を受けやすいのが女性の特徴です。

「アットホーム」「風通しのよい」などの言葉より、実際の写真や動画、社員インタビューや座談会などの様子を発信していくとより伝わりやすいでしょう。

 

④福利厚生制度と利用度

ワークライフバランスが重視されるようになり、各社が福利厚生を充実させる動きが高まっています。仕事と育児の両立をサポートとなるような制度があるかどうかも重要なポイントとなるようです。

法的に義務付けられた制度はもとより、自社で働く社員に合わせた利用しやすい制度を設けることは「女性が働きやすい環境づくり」に尽力する企業としてイメージアップもできます。

ただし、制度制定だけでなく、自社の女性社員に喜ばれていることが大事です。どのように使われているのか、どれくらい使われているか、女性社員の反応なども盛り込むことをおすすめします。

 

⑤女性活躍のアピールの是非

女性活躍推進法のもとさまざまな取り組みが行われ、女性たちもあらゆる媒体や場面でその活発度を認識しています。すでにかなり浸透しており、「女性社員のための取り組み」のアピールが裏目に出てしまうこともあるようです。

たとえば、法律で義務付けられている育児休業や時短条件などを強調アピールしても、もはや「当たり前」ですからアピールにはなりません。「まだ実現できてない後進企業か?」など今さら感を感じるという見解も見受けられるようになりました。浸透してきたからこその視点ともいえますが、どこを強調するかは慎重に選定したほうがよさそうです。

 

女性採用の成功に向けて整えておきたい制度と環境

女性を積極的に採用しようとするとき、入社後のことも十分に配慮した組織・制度づくりが必要です。女性に配慮のない会社のままで女性を採用すると、早期離職と欠員補充の繰り返しになってしまいます。女性採用にあたり、企業にはどのような準備や整備が求められるのでしょうか。

 

①女性が使うことに配慮した設備・備品を整える

オフィスの清潔感は重要です。デスクやキャビネットが散乱状態、空気(匂い)が良くない、空調が効き過ぎるなどに女性は敏感に不快感を抱きます。また、トイレが汚い、女性専用の更衣室や休憩室がないなども敬遠されがちです。

職種によっては、露出などを気にせずに着られる動きやすい作業着にしたり、力が弱くても仕事が遂行できるような道具や工具を置いたりすることも必要でしょう。このように勤務中に使う場所やモノに細やかな配慮を施すことが大切です。

 

②職場理解の促進/男性社員に対する制度整備

企業が女性のための制度や待遇を設けるだけでは、女性社員は喜んで使うことができません。人間関係を気にする女性社員は、自分だけが制度の対象になると周りへの遠慮や気まずさを感じて使いにくいのです。

この心理を解消するには、対象となる女性社員以外の周りの社員や上司の理解を促す必要があります。女性社員についての会社の方針、制度利用者と非対象者に不公平にならない制度であることを伝える機会を設けるのもおすすめです。周りの理解が得られていれば、女性が制度を利用しやすい環境が整うでしょう。

 

③時間や場所の柔軟化に伴う制度や体制の整備

勤務時間や仕事をする場所を選択できるようにすると、全員が一律の勤務形態ではなくなります。業務やミーティング、それぞれの勤怠管理などが滞らないよう体制を変える必要が出てきます。

この準備を怠ると勤務の選択肢を増やしても、そもそもの業務が進みにくくなり、かえって従業員の負担が大きくなってしまうでしょう。従業員同士が顔を合わせながら仕事を進める機会が減るため、スムーズにコミュニケーションを取れる仕組みづくりが求められます。

 

④女性も活躍機会を得るための制度・支援

働きやすい環境があれば、女性も業務経験やスキルを順調に蓄積していけるはずです。高いモチベーションを持って最大限の能力を発揮し続けてもらうために、女性社員のキャリアアップをフォローしていく必要があります。スキルアップ研修をはじめ、女性管理職やリーダー層の教育も有効です。

女性社員の目標となるようなロールモデルやリーダーを育成できれば、さらなる活躍を目指す意識も醸成され、女性社員の成長を促すことができます。社内に適切なキャリアパスを構築すれば、長期目標となり定着も促していけるでしょう。

 

⑤職場の問題や課題を吸い上げる仕組みの構築

採用、両立支援、キャリアアップサポートなど、女性が働く職場として取り組めることはたくさんあります。しかし、ビジネス環境が変われば業務も変わり、社会の変化によって人のニーズも変わります。

制度や仕組みは運用を始めたあとにも改善が必要です。その改善点を把握するためにも現場の声に耳を傾けなければなりません。女性の意見や相談が上がりやすい仕組みを整えておくことが大事です。

まとめ

企業にとって女性も貴重な戦力です。女性採用の際には、女性ならではのライフスタイルや悩みを理解した施策や体制にも意識を向けて進めていきましょう。それが的を射たものであれば、スムーズな採用と人材の定着にも有効に機能していくと思います。

 

最後までお読み頂き、誠にありがとうございました!

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