モバイルフレンドリーとは簡単に言えば、サイズやレイアウトなどを調整してスマホでWEBサイトを閲覧するユーザーが使いやすいようにしましょうという施策でGoogle検索のアルゴリズムです。人材求人サイトの検索マーケティングを考える上で必須になっています。求人サイトの対象ペルソナが95%を超えるモバイル端末になっています。ただ、アナリティクスで見ているともう少し下がります。これは求職者でなく自社の競合他社がPCを使い、閲覧されているからです。本来の求職者はほぼ、モバイルと考えて良いでしょう。
モバイルフレンドリーに対応していないページはスマホの検索結果のランキングが下がります。もし、モバイルフレンドリーに対応していない場合は早急に対応する必要があります。
しかし、どのように対策すればスマホユーザーが使いやすくなるのでしょうか?サイズやレイアウトの変更だけで良いのでしょうか?人材求人サイトがモバイルフレンドリーを行う上で重要なことを詳しく説明しています。
まずは、概念を知ることから始めましょう。
目次
なぜモバイルフレンドリーが必要なのか
Googleは、2015年にモバイルによる検索の割合がPCでの割合を超えたと発表しました。そういった背景などから、PCで検索した環境がスマホに変わりモバイルフレンドリーが誕生したわけですが、その結果、モバイル対応しているサイトとしていないサイトでは、Googleからの評価が分かれ、流入に大きな差が出てしまう可能性があります。ユーザーも見ているサイトがPC用であればすぐに離脱されてしまいます。
現在Googleの評価のひとつとしてこのモバイルフレンドリーが含まれています。
スマホでWEBサイトを閲覧するユーザー70~95%います。これだけのユーザーがスマホでWEBサイトを閲覧しているのですから、Googleの評価基準のひとつでなくてもスマホサイトを使いやすく設計するのは必要なことです。まして、Googleが評価のひとつとしているのでSEO対策のひとつとして絶対にモバイルフレンドリーは必要です。
また、離脱防止としての側面もあります。モバイルフレンドリーに対応していればユーザーが「このボタン押しにくいな」などと感じることがないため、ユーザビリティ(UX)の観点からもサイトからの離脱が減ります。
使いにくいサイトをずっと使いたいと思いますか?また、見たいと思いますか?
モバイルフレンドリーで人材求人サイトが考えること
1、PCとスマホページで同じページを使用するか?どちらに力をいれるか?
スマホページの表示方法には大きく分けて3種類あります。
- 同じURLで同じコンテンツを表示してスタイルシートでデザインを調整する方法(レスポンシブ)
- 同じURLでユーザーエージェント(UA)により表示するコンテンツを変更する方法(動的配信)
- PCとスマホを別々のURLで表示して、コンテンツも異なるものを表示する方法(別々のURL)
この中で、1のレスポンシブをGoogleは推奨しています。
レスポンシブ ウェブ デザイン: ユーザーのデバイス(パソコン、タブレット、モバイル、非視覚的ブラウザ)に関係なく、同じ URL で同じ HTML コードを配信しますが、画面サイズに応じて(つまり「レスポンシブ」に)レンダリングを変えることができます。Google では、デザイン パターンとしてレスポンシブ デザインをおすすめします。
参考URL:https://developers.google.com/search/mobile-sites/mobile-seo/
しかし、どの方式を採用しても設定がしっかりとされている場合は、評価は変わらないと公表してます。
Google では、すべての Googlebot ユーザー エージェントがページとすべてのページアセットにアクセス可能である限り、特定の URL 形式が優先されることはありません。
参考URL:https://developers.google.com/search/mobile-sites/mobile-seo/
では、なぜGoogleはレスポンシブを推奨するのでしょうか?
それは、レスポンシブであれば、URLもコンテンツも同じなので、設定の手間が省け、PCとスマホで同一のコンテンツが表示されているので、差異がないためユーザーが混乱しないとしています。
ただ、これにはGoogleの仕様もあります。
Googleが「2020年9月からすべてのWebサイトのモバイルファーストインデックス作成に切り替える」と発表しました。(モバイルファーストインデックス以下:MFI)
2020年9月からすべてのWebサイトのモバイルファーストインデックス作成に切り替えます。その間、システムが準備が整ったことをシステムが認識すると、引き続きサイトをモバイルファーストインデックス作成に移行します。その後、従来のデスクトップのGooglebotを使用してクロールすることもありますが、検索のほとんどのクロールはモバイルスマートフォンユーザーエージェントで行われます。googleウェブマスターセントラルブログ
しかし、私は人材求人サイトでは単純なレスポンシブはお勧めしません。
なぜなら、PCとスマホではユーザーが求めていることが違うということです。
確かに、全ての機能や情報がすべて使いやすくできるならそれでもいいと思いますが、必ずしもPCにある機能すべてがスマホページに必要ではありませんし、スマホだからこそ必要な機能があります。
そしてGoogleがまず、「スマホの状態を見ますよ」といっているのですからスマホで考えるべきです。ところが制作する側はPCで見ているし、最後にOKをだす人たちが完全にPCチェックになるのでPC側の表示に時間をかけている現状です。
2、PCでの表示は大切ですか?
人材求人サイトをモバイルフレンドリーに対応する際に一緒に検討したいのが機能です。
モバイルフレンドリーはサイズやレイアウトをスマートフォンで使いやすくすることですので、機能自体の使いやすさは判定の基準には含まれません。
しかし、人材求人サイトはユーザーが登録しなければ制作する意味がありません。訪問するユーザが増えても機能が使いにくく離脱が増えてしまうのでは本末転倒です。機能も検討しましょう。
PCで見た求人サイトがとてもきれいで使いやすくしてあっても、スマホでは見にくい、使いにくいのであれば、今のPCサイトにある機能は本当にスマホサイトでも必要でしょうか?または、同じ動きのままで良いのでしょうか?
トップページによくある機能として、地域を選んでその地域の検索結果にページ移動できるという機能ですが、これは本当にスマホサイトに必要でしょうか?
実はこの地図はユーザーの使い勝手にも効果がありますが、リンクのツリー構造を作るというSEO対策の側面が強いのです。
スマホサイトに地図をそのまま表示してしまったら、スマホの画面ではとても使いにくい機能となりますし、希望の地域が押しにくいなどモバイルフレンドリーの判定にも関わる可能性がありますので地図自体をスマホサイトから無くして、別の方法で希望の地域に行けるようにします。
その方法としては、地方ごとにボタンを用意して関東地方を押したら、関東地方にある都道府県のボタンを表示する、さらに都道府県のボタンを押したら検索結果のページを表示していくという方法です。もう一つの方法として検索機能を使うという方法もあります。
このように、機能を追加したり削除する必要がありますが、重要なのはPCでは使用される頻度が少ないから削除するのではなく、スマホのユーザーが使いやすいかどうかを考える必要があります。
3、デザインはどうすれば良いのか?
最後にデザインです。
デザインに関して言えば一般的に言われていることですが、
- リンクやボタンは押しやすいサイズにして、近くのリンクやボタンなど押し間違いをしないサイズにする。
- 文字のサイズは16px程度の読みやすいサイズにする。
- 画像はスマホサイズに作り直し、見やすくする
ということです。
細かい技術面を上げていくとキリがないので、詳しくは Goolge Developers などで確認してください。
また、モバイルフレンドリーにはテスト機能がありますので、実際に直すべき項目はモバイルフレンドリーテストを利用して警告が出ているものを直していきましょう。
モバイルフレンドリーテスト
https://search.google.com/test/mobile-friendly?hl=ja
まとめ
モバイルフレンドリーはスマホユーザーが70~95%を占める現代のWEBサイトには必須の対策です。
しかし、制作する側がPCサイトデザイン中心でGoogle・使うユーザーがモバイル中心になっているのであれば、モバイル(スマホ表示)を考え、ついでにPC程度でOKです。ただ単にPCサイトのデザインをスマホ用に見やすくしたのでは、人材求人サイトではあまり意味がありません。人材求人サイトは登録または求人に応募があってはじめて制作した意味があります。
デザインだけではなく訪問から登録までユーザーの使いやすさを考えたスマホサイト作りが必要です。
ナレッジルーム採用WEBマーケコンサルタント 石井
求人サイト制作なら人材採用情報満載のナレッジルームのTOPへ戻る