東京で2回目の開催となる、indeed主催の「Indeed Explore 2017」に参加してきました。
昨年に比べると参加人数が倍になっていて、indeedのスタッフの方々の人数からも勢いを感じます。会場も今年はグランドハイアット東京 (六本木)での開催でした。
私がindeedの広告の運用を始めた時は、indeedの担当者が日本におらず、大変苦労してindeedのフィード配信(XML)を制作した覚えがあります。
今回のIndeed Explore 2017では、indeedのCEOの出木場代表とIndeed Japanの高橋代表がご登壇されました。
= アジェンダ =
17:00-17:40 第一部:出木場 久征 ー Indeed, Inc. CEO
「Technologyによる採用活動の最適化とは?」
・Indeedについて
・特徴と仕組み
・「Job Seeker First」の追求
17:50-18:30 第二部:高橋 信太郎 ー Indeed Japan 代表取締役/営業本部長
「Indeedが描く採用の未来」
・Indeed Japanについて
・採用課題と解決事例
18:30 -20:00 懇親会
目次
出木場 代表の「Technologyによる採用活動の最適化とは?」
やはり、AIではじまり、AIで終わるというお話でした。
indeedがなぜ世界最大の求人サイトになり、1・2位を世界各国で取れるかの説明、そして今後、このテクノロジーが進化するか、すでに始まっているサービスも多々あり、紹介会社にとっては少し恐ろしい想像ができるお話しでありました。
それはindeed上に求職者が履歴書・職務経歴書を登録でき、直接企業とマッチングをするサービスです。(既に世界で1億人近い履歴書の登録があるそうです)そして求職者側も動画で自己アピールをアップするだけで求人企業にとって採用すべき人材か判別する機能です。
アップされた動画から、話し方・仕草で求職者の適性・能力をはかることができます。
このことからindeedが求職者の量・マッチングの質で最高に優れた世界最大の優秀な人材紹介会社になれるということです。
indeedが昔から考えること
求職者の利便性が1番です。
求職者が仕事を探し就職をする。これをAIを利用していかに簡単に便利にするかを追求しています。
本人の代わりに過去の行動や思考をもとにディープランニングさせ、1分で最適な転職が完了する、そんな世界を目標にその過程にあるのがindeedだと感じました。
現在でもindeedでは求職者それぞれに違うページが表示されます。
通常の求人サイトであればAさんもBさんも検索条件を同じにすれば、同じ求人が表示されますが、indeedではAさん・Bさんのそれぞれの閲覧履歴等により表示される検索結果が最適にカスタマイズされていくということです。これがGoogleでindeedが評価される理由なのです。
グローバルに強いindeed
求人倍率1.5倍の日本にとってこれからは海外の労働力が必須になる、しかし日本人の大半が英語やその他の言語を話すことが出来ません。その言語の壁をテクノロジーで解決すると紹介がありました。
「Google Pixel Buds」リアルタイムの同時通訳イヤホンです。この同時翻訳の進化が外国人が日本で仕事をすることが簡単になり、日本の労働問題の解決につながります。
そして、海外の労働者に対して、求人・雇用する時に世界で1つのデータベースで運用しているindeedはものすごい力をもつと言われていました。
また、優秀な日本人が海外で働く思考が強くなってきているともおっしゃっていました。
日本からアメリカの求人を探したり、面接をWEBで行ったり、こんな事を簡単に可能にするグローバルさをもっているのがindeedです。
このようなお話を聞いて我々の人材紹介ビジネスも今後、大きく変化してくることを感じた時間でした。
ただ、タイムスパンも考えていかないといけないと思います。
1年後にすぐにそんな未来がくるのではなく、その未来に向かっているということです。
リクルートがindeedを買収した5年前は従業員200人ぐらいの会社でしたが、今は5,000人の規模になっているそうです。そして驚くべきことに増えた従業員のすべてをindeed自身だけを利用して採用してきたそうです。(Indeed Japanは人材紹介会社をかなり利用したとindeedセールスから話を聞いています。)
高橋代表の「Indeedが描く採用の未来」
高橋代表のお話は自己紹介から始まりindeedが描く採用の未来についてお話されました。
高橋代表はリクルートではドブ板営業の営業畑ではじまり、GMO、そしてindeedに至るとお話をされていました。
そしてIndeed Japanについてと、採用課題・解決の実例について紹介がありました。
Indeed Japanについて
日本ではここ1年(2017年11月現在)indeedの認知度が急速に高くなってきています。
テレビCMの影響が強いと思われ、記憶に残るコマーシャル部門で4位に入っていると紹介がありました。その影響が昨対比の様々な数字で良い結果になっているではないかと思います。
高橋代表の採用課題・解決事例に関しても直接採用企業の実例が多く、求職者の分析数値を持っているindeedならではの事例だと思いました。
私が思うところでは未来のindeedの繁栄とともに、人材紹介・派遣にとって厳しい状況がやってくることを感じ、人材ビジネス企業は危機感を持たなければならないと強く思いました。
ビズリーチの南壮一郎代表も言っていましたが近い将来、人材紹介はホワイトカラーの年収800万円以上を扱う企業か、もしくは資格が必要な職種を扱う企業しか生き残るのはきびしいのではないかとおっしゃっていました。
未来はわかりませんが人材ビジネスの未来にindeedが大きく関わってくると思います。
まとめ
2年連続で「Indeed Explore」に参加して”indeedの勢い”を感じますし、人材紹介ビジネス企業にとっては脅威を感じます。
しかし、求職者を獲得するのにindeedが有効なことは間違いありません。ただし、上手に使いこなさなければなりません。そしてindeedの顧客の中でindeedの上手な使い方を理解しているのは、「ガッツリ」indeedを利用している人材ビジネス企業だと思います。
ただ今後はどうなるかわかりません。人材ビジネスは大きなパイを持っている領域なのでindeedが自社で人材紹介を始めたり、Googleやアマゾンなど、より大企業がゲームチェンジを仕掛けてくる事もあると思います。新しい求人媒体やサービスが出来るまでは世界的にこの傾向は続くと感じました。
ナレッジルーム採用WEBマーケコンサルタント 石井
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